マンションでトイレのリフォームを検討する際、どんなデザインにしようか、加古川市の水道修理で排水口を交換するとどんな便利な機能を取り入れようかと考えるのは楽しい時間です。しかし、一戸建てのリフォームとは異なり、マンション特有の重要な注意点があります。その中でも、特に便器選びに大きく影響するのが「排水方式」です。この排水方式を理解せずに便器を選んでしまうと、取り付けができなかったり、余計な工事が必要になったりする可能性があります。マンションのトイレリフォームをスムーズに進めるためには、まずご自宅のトイレの排水方式を知ることが非常に重要です。 マンションのトイレの排水方式には、主に「床排水」と「壁排水」の二種類があります。床排水は、便器の真下や少しずれた位置から床下に向かって排水する方式で、日本の住宅で古くから一般的なタイプです。便器の機種によって、排水芯(床の排水管の中心から壁までの距離)が決まっているため、新しい便器を選ぶ際にはこの排水芯の距離が合うものを選ばなければなりません。一方、壁排水は、便器の後方から壁に向かって排水する方式です。このタイプは、床下に配管スペースを取りにくかったり、二階以上の階層で下の階への配管ルートを確保しづらかったりするマンションで採用されることがあります。壁排水の場合も、排水高さ(床から壁の排水管の中心までの高さ)が決まっています。 ご自宅のトイレがどちらの排水方式であるかを確認する方法はいくつかあります。最も簡単なのは、現在の便器と床・壁の接続部分を確認することです。もし便器の真下や床に排水管が見える場合は床排水の可能性が高く、便器の後ろあたりから壁に排水管が繋がっている場合は壁排水の可能性が高いです。正確に知るためには、取扱説明書を確認したり、建物の図面を見たり、あるいはリフォームを依頼する業者に見てもらうのが確実です。特に、古い便器の場合は、現在の規格と異なる排水芯や排水高さであることもありますので、専門家に見てもらうのが安心です。 マンションの構造上、この排水方式を大きく変更することは、給排水管の移動が伴うため非常に難しい場合がほとんどです。床や壁に埋め込まれた配管を変えるには、大掛かりな工事が必要となり、コストも大幅にかかるだけでなく、マンションの管理規約で制限されていることも多いからです。そのため、基本的には既存の排水方式に合わせて新しい便器を選ぶことになります。最近の便器は、同じ排水方式でも様々な排水芯に対応できる調整範囲が広いものや、壁排水でも多様な排水高さに対応できるものが出てきていますが、それでも完全に自由な選択ができるわけではありません。 しかし、排水方式に制約があるからといって、理想のトイレリフォームが諦められるわけではありません。排水方式に適合する便器の中から、デザインや機能、節水性、清掃性などを考慮して最適な一台を選ぶことは十分に可能です。最新の節水型便器や、汚れがつきにくいフチなし形状、パワフルな洗浄機能、快適な温水洗浄便座など、様々なメリットを持つ便器が各メーカーから販売されています。排水方式という基本的な制約を理解した上で、信頼できるリフォーム業者と相談しながら、ご自身の希望に合った便器を見つけることが、マンションのトイレリフォーム成功への鍵となります。
マンションのトイレ選び排水方式が鍵